ガンバ大阪に人生を重ねて

メディア寄稿実績

健康診断で「軽肥満」と判定される中途半端な体型の私だが、数年前からパーソナルトレーナーを付けている。ジムに通い始めた当初は、担当トレーナーのためにも結果を出すことに一生懸命で、トレーニング(計測)の前日は断食をしてまで体重のコントロールを意識した。

今は違う。

一定の結果が出た後はマンネリが起きている。計測前日でも炭水化物を摂取するし、トレーナーにも「昨日、王将で大盛炒飯食べた(笑)」と平気な顔をして話す。トレーナーは笑顔でツッコミを入れる。そこに緊張感はない。人間関係的には進展だが、トレーナーとダイエッター(私)としての関係としては明らかな後退である。

ガンバ大阪に人生を重ねて -2019シーズン編-

2019年2月21日

長谷川健太監督とガンバ大阪

現在のガンバ大阪にもあてはまる現象ではないだろうか。長谷川健太監督就任直後は、新鮮だった守備戦術への学びに貪欲になれた。その結果として三冠という成果も得た。ただ、その後は……ご承知の通りである。緊張感をもって挑まなければ実現できなかったことを“こなせる”ようになった。飽きも生まれ、攻撃サッカーへの想いを募らせる日々。結果も出なくなって、やる気も出ない。負のスパイラルである。

私も最初はハードに感じたパーソナルトレーニングに慣れが生まれた。それなりに体重を落とせたことを理由に解禁した炭水化物が美味しく、節制が効かなくなった。一定量のトレーニングさえすれば今の体重はキープできることを体が覚え、更なる体の絞り込みを目指さなくなった。目標を見失った。

考えてみれば仕事も同じような状況だ。社歴も長くなり、知らないことが減った。上司のツボが分かってきてことで、そこばかりを意識し、自分の考えが消えた。「働き方改革」を隠れ蓑に、興味がない仕事は高みを目指さず、最低限の責任を果たすことに終始している。

ガンバと私の人生に刺激を

いわゆる「茹でカエル」状態である。その先に未来はない。川崎フロンターレのような志が高く、やる気に満ち溢れている人と仕事をすると危機感を覚える。好きなことを突き詰めないと戦えない。

ガンバ大阪は監督を代えた。マンネリを打破するだめに劇薬が必要だった。変わることは進むこと。自問自答を経て、攻撃サッカーへ。

私も生活に刺激を入れる。来年度からスポーツビジネスを学びに大学院に通う。少しずつ始めている外部メディアへの寄稿も本格化させる。この生活の変化で自分のキャリアを好転させる。

だから、ガンバの挑戦に勇気をもらいたい。応援する。ピッチ上の彼らに自分を重ねながら。

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1984年生まれ、大阪府出身。関西学院大学卒業後、スカパーJSAT株式会社入社。コンテンツプロモーションやJリーグオンデマンドアプリの開発・運用等を担当。2020年に筑波大学大学院でスポーツ社会学領域の修士号を取得。現在はスポーツ系出版社のライター&WEBサイト運営。ビジネス関連のテーマを中心に取材・執筆。F1と競馬も好き