明神智和選手へ捧げる優勝 -2015年シーズン天皇杯決勝総括-

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天皇杯優勝直後、サポーター仲間が発した言葉は「これでACLは比較的楽なグループに入れた」だった。タイトルの喜びもそこそこに、来シーズンのことを考えるメンタリティにガンバ大阪というクラブの歴史を感じる。ガンバ大阪公式HPでも優勝当日に来シーズンのACL日程をリリースしていた。頼もしい限りだ。

アウェイの洗礼 -ACL遠征のすすめ-

明神智和選手のために

ただ、今回の優勝に関しては過去を振り返ってもいいだろう。天皇杯を獲るモチベーションとして今年で退団が決定的な「明神智和選手のために」という想いがあったのは明らかだからだ。2006年のガンバ大阪加入から10年。数々のタイトルを獲得した超攻撃的なスタイルは、守備面での明神選手の献身があってこそ。

異常に前がかりになるチームの中で、肩で息をしながら一人危険なスペースをダッシュで潰し続ける明神選手の姿、そして、辛そうな表情は忘れない。守備を重視する長谷川体制になってから出場機会が減ったのは皮肉なところだが、積み重ねてきた貢献はこれからもずっと色褪せない。

今回の天皇杯決勝表彰式でヤットが明神選手のユニホームを着て、トロフィーを掲げたのは、これまでの感謝を表現する上で最高の演出だった。明神選手10年間ありがとうございました。他クラブでの活躍も陰ながら応援しています。

Photos:おとがみ

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1984年生まれ、大阪府出身。関西学院大学卒業後、スカパーJSAT株式会社入社。コンテンツプロモーションやJリーグオンデマンドアプリの開発・運用等を担当。2020年に筑波大学大学院でスポーツ社会学領域の修士号を取得。現在はスポーツ系出版社のライター&WEBサイト運営。ビジネス関連のテーマを中心に取材・執筆。F1と競馬も好き