社内報に自分のJリーグライフを書いた話

メディア寄稿実績

先日、所属している会社の広報部から「社内報に君のサッカー観戦ライフを書いてくれないか?」というオファーが届きました。「サッカー好きを社内にアピールできれば、有給(サッカー観戦)休暇が取りやすくなるかも」なんて下心で快諾。今回の記事ではその社内報を公開します。社内におけるJリーグ普及活動のつもりで書きました。

社内報本文

スカパー!のJリーグ中継に映る自分を直視できない。

「こんなオーバーリアクションで喜ぶ人間がいるの!?」
「この落胆している人は友人でも死んだの!?」

画面の中にいる自分の姿に頭を抱えます。モザイクをかけて欲しい。いい大人が自作の旗を振って、飛び跳ねている映像はもはや放送事故。月曜日の朝、社内の先輩方から「(中継に)映ってたね」の言葉。お恥ずかしい限りです……。

ただ、我を失うほど、感情が高まる趣味を持っていることに幸せも感じています。いや、私の中では“趣味”だとは思っていません……そう、人生。football is life!もう何の話を書いているか察していただけていると思いますが、今回のテーマは「サッカー観戦」。

私は大阪府出身ということもあり、地元クラブであるガンバ大阪を応援し続けています。そんなガンバサポーターとしての生活の一部を紹介することで、少しでもJリーグに興味を持っていただければ幸いです。

ガンバ大阪に人生を重ねて -2019シーズン編-

2019年2月21日

ホームはスタジアムで、アウェイもスタジアムで!?

「ホームはスタジアムで!アウェイはスカパーで!」はJリーグ中継におけるスカパー!のスローガンですが、ホームもアウェイもスタジアムで応援するのが私の観戦スタイル。北は北海道、南は沖縄まで全国を遠征しており、ホーム(大阪)の試合に関しても長年シーズンチケットを所持し続けています。

そして、Jリーグの応援遠征で貯まったANAマイルを利用し、シーズンオフには宮崎県にキャンプを観に行くことを恒例としています。毎月、Jリーグクラブがある土地で名産物を食べる生活を何年も続けているので、こんな体型になってしまったのかもしれません。

福岡名物のラーメン

遠征先は国内だけに留まりません。ガンバ大阪は「アジアチャンピオンズリーグ(ACL)」というアジア各国リーグの上位クラブが出場できる大会に5年連続で出場しており、韓国中国といった東アジアにも遠征しています。

外国に応援に行くと、本当の意味でのアウェイを体験する事になります。中国、韓国は反日感情が強い国ですし、特にスタジアムはナショナリズムを煽られる雰囲気があり、身の危険を感じながらの応援となります。

中国の済南で行われた山東魯能との試合では、ガンバサポーターが応援するエリアを公安警察に囲まれながらの応援になりました。試合後も「危険だから」という理由で裏口からスタジアムの外に移動し、バスに乗ってスタジアムを出たのですが、バスに向かって石を投げてくる山東魯能サポーターがいるではありませんか!車内ではそれを恐がるのではなく、多くの方が逆に楽しんでいた光景がとても印象に残っています。良いか悪いかはともかく、これもサッカーの一部です。

ACL遠征で訪れた韓国・浦項のスタジアム

情報を発信し続ける理由

Jリーグ漬けの日々をスタートさせたのは、大学生の頃から。Jリーグ開幕期(1993年)からスタジアム(万博記念競技場)に遊びに行っていましたが、高校時代は部活動が忙しく、土日に時間が出来たことと、多少の経済力が付いたことから、大学生になってから観戦頻度が増えました。

この頃から観戦というよりも応援……いや、“参戦”という感覚でスタジアムに通っていました。仮に「ファン」と「サポーター」が別物であるとすれば、私は大学生の頃に「サポーター」になったのだと思います。「目の前の試合をただ観戦する人間」から「選手と一緒に戦う人間」……そうです、私も試合の当事者になったのです。

ガンバ大阪の事を「うち」と一人称で呼び始め、遠藤選手を「ヤット」と呼び始め……ん?もしかして、引いていますか?友人とガンバ大阪に対する気持ちにギャップを感じ始めるようになったのもこの時期でした。私には同じ熱量で想いを共有できる相手が必要でした。

その解決策として、私はWEBでの情報発信を始めました。当時はmixi全盛でしたが、小さなコミュニティで完結するのではなく、少しでも多くの人と繋がりたい想いから、オープンな「ブログ」というツールを選択しました。

ガンバ大阪サポーターがブログを書き続けてきた理由

2018年10月18日

効果はすぐに出ました。執筆した記事の本数に比例する形で、サポーター仲間が増えていきました。想いを共有する場を確保できたことが、サポーターライフを楽しめ続けている最大の要因だと考えています。

ブログを書くことのメリットは他にもあります。それはアウトプットによって、インプットの精度も高まったことです。数年前のブログの記事を読み返すと、Jリーグを観る視点が細かくなっている事に気が付きます。書けば書くほどサッカーの新たな魅力を発見できました。

大手メディアが報じるJリーグは「広く浅い」ものが多いです。一方、サポーターブログの情報は「狭く深い」。Jリーグに対する知識や考え方は、これまで読んできたサポーターブログによって形成されているといっても過言ではありません。着眼点に幅や深さが持てるようになれば、Jリーグをより楽しめるようになります。「想いを共有したい」という理由でスタートしたブログですが、現在は「新しいJリーグの魅力を発見する手助けになりたい」という想いも持ちつつ、記事を更新する日々です。

第三者目線の価値 -サッカー界のフェイクニュースを入口として-

2021年2月21日

「Jリーグ」の魅力

最後に私の考える「Jリーグの魅力」を紹介させてください。繰り返しになる部分はありますが、「想いの共有」がJリーグを応援する上での最大の楽しみとなっています。何千人、何万人の想いがシンクロする瞬間ほどカタルシスを感じる瞬間はありません。ゴールの瞬間に年齢、性別、社会的立場を超え、初対面の方々と抱き合えるスタジアムという場所は最高です。

元NHKアナウンサーの山本浩さんはこんな名実況を残しています。

「このピッチの上、円陣を組んで、今、散った日本代表は、私たちにとっては「彼ら」ではありません。これは、私たちそのものです」

この意識を持てた時、サッカーは他人事ではなくなります。選手達と一緒に戦うからこそ得られる感動がそこにはあります。

たとえ、また敗れようとも

2020年9月14日

想いを共有できる相手が増えるほど、それはクラブの力になり、得られる感動も大きくなります。事実、名勝負は観客数が多い試合や、サポーターの声がピッチに届きやすいサッカー専用スタジアムで生まれることが多いです。

サッカーにまったく興味のない人もこの記事を読んでいただいているかと思います。この記事を読んで「コイツ、痛いな」くらいの感想しか持たないでしょう。ただ、騙されたと思って、一度お近くのスタジアムに足を運んでみて下さい。私なんて可愛いものです。私以上にサッカーに人生をかけている人々の姿を見てください。命をかけてプレーしている選手達の姿をみてください。少しずつウズウズしてくるはずです。

「私は座って試合を観ているだけでいいのだろうか……。私も彼らの力になりたい!」

少しでもこんな感情が芽生えたら、あとはサポーター街道まっしぐらです。仕事中に「J’s GOAL」を読んでしまうでしょう。応援するチームが勝った翌日のスポーツ新聞をラミネート加工するでしょう。スタジアムに行くために仮病だって使うかもしれない。今年はどんなゲーフラ作りますか?そろそろ来シーズンのシーズンチケット発売日ですよ。

では、この記事の続きはスタジアムで話しましょう。

ゴール裏から一緒に応援しましょう

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ABOUTこの記事をかいた人

1984年生まれ、大阪府出身。関西学院大学卒業後、スカパーJSAT株式会社入社。コンテンツプロモーションやJリーグオンデマンドアプリの開発・運用等を担当。2020年に筑波大学大学院でスポーツ社会学領域の修士号を取得。現在はスポーツ系出版社のライター&WEBサイト運営。ビジネス関連のテーマを中心に取材・執筆。F1と競馬も好き