時代に愛される -井手口の躍進を生んだもの-

今野のナイス守備に対して、さらっと「浪速の防波堤」というパワーワードを発せられる実況の若田部克彦アナのセンスに嫉妬を隠しきれない。ルヴァンカップと言えば「残念、そこはシジクレイだ」が伝説の実況フレーズとしてサポーターに記憶されているが、SNS全盛の時代において発信力の重要性は高まっている。数年前まで批判の対象だった松木安太郎氏の解説が愛される時代なのだ。

巡り合わせの妙

“時代”という視点で考えると、井手口はタイミングに恵まれた選手の一人だ。ハリル監督が守備を重視しないタイプであればオーストラリア戦でピッチに立っていなかっただろう。そもそもガンバの監督が長谷川健太氏だければなければJリーグにおいてもここまでの出場機会を得ていなかった可能性もある。ガンバサポに批判される守備重視のサッカーが日本の新ヒーローを育てた。人生はどう転がるか分からない。そういう巡り合わせを味方にしたからこそ「時の人」なのだが。

ガンバサポーターとしての経験から考えるに日本代表があのサッカーでここまで称賛されているのは試合数が少ないからだ。あれは長く楽しく観られるサッカーではない。この先チームの状態が下がるようなことがあった際、きっと世間の反応は冷たい。ピッチ上においてはリスクマネジメント意識が高いサッカーだと思うが、サポーターの支持という意味ではリスキーな選択にも見える。

ハリル監督のブチギレ記者会見に長谷川健太監督のストレスを想像する。ハリル監督ほどマスコミに敵はいないが、サポーターからブーイングされる現状に同じようなストレスを抱えている可能性はある。一時は三冠監督として称賛された人物が、数年後には批判の対象になっている。時代の流れは早い。

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基本的にサッカーのことばかり考えているダメサラリーマン。大阪出身の30代男性。ハンドルネームが全く浸透せず「ロスタイムさん」「ロス7さん」などと呼ばれがち。健康のために炭水化物抜きダイエットを実施中。好きな食べ物はカレーライス。