「純手打ち麺きらく」(MUFG STADIUM|国立競技場)

メディア寄稿実績

入口に掛けられた【CLOSED】の看板を何回見ただろう。

「今日も食べられないのか……」

春にその存在を知ってから3か月が経った。季節は夏。もうベストシーズンとは言えないかもしれない。

ラーメンの話である。神保町の飲食店『キッチンきらく』が別形態『純手打ち麺きらく』として提供している特別な一杯を食べたい。営業は平日不定期の17時から完売まで。早めに仕事が終わった際に何度かチャレンジしたものの、数量限定ということもあり訪問時には完売(閉店)という悔しさを何度も味わってきた。

「今日は定時退勤ダッシュで店に向かう」

覚悟を決めたのは、サッカー日本代表がW杯で優勝を目指して戦う姿に背中を押されたから。本気にならない人間は何も勝ち獲れない。前田大然のプレスにも負けないスピードで業務終了後に向かった古本の街。

「頼む……間に合ってくれ……」

汗だくで店前に到着した私を待っていたのは【Come In OPEN】 の看板。マンマミーア!「いらっしゃいませ」の挨拶とともに開けられた扉から見えた調理場は紛れもなく「最高の景色」だった。

お店紹介

純手打ち麺きらく 外観

個性的なメニューの数々

店名:「純手打ち麺きらく」

住所:東京都千代田区神田神保町1-5 M2神保町 1F

営業時間:11:00 – 15:00(月、火、木、金)、11:00 – 17:00(土、日)※夜営業は不定期

HPはこちら

フードサイコパスこと阪田博昭さんがオーナーを務める店。場所は神保町駅からすぐの路地裏。メディア出演も多い方なので、厨房で実際に調理されている姿を見るとミーハー心が躍った。『キッチンきらく』としての昼営業がメイン。人気店『麺や七彩』の店主でもあるので麺系メニューが多い。

『純手打ち麺きらく』は夜の不定期営業。SNS等で営業日が告知される。数量限定(大体20食程度)で売り切れ次第閉店。事前に確認しておいた方がいいことは、支払いがキャッシュレスオンリーであること、立ち食いになること、店外テーブルを案内される可能性があること(夏は暑い)。

私が訪問した際は開店5分後到着で4番目入店。着丼まで15分程度。目の前で麺を伸ばして、切って、揉んで、茹でで……といったライブキッチンを楽しみながら待つ。イベント営業の雰囲気。気遣いに溢れた接客も素晴らしい。店員さんの笑顔が素敵なアットホームな店。

食べるべき一品:「肉そば」(1,500円)

肉そば

最大の特徴は「七たて」(打ち立て、切りたて、茹でたて、炊きたて×2、切りたて、煮立て)にこだわっていること。目の前で一杯ずつ丁寧に調理されている過程を見られるので、実食時のありがたみが増す。阪田さんが何度も念入りに麺を揉む姿が印象的だった。「七たて」に加えて「一もみ」を入れてもいいと思う。刀削麺を彷彿させるモチモチとした食感が食べ進めていくうちに柔らかく変化する。

「七たて」が売り

柔らかさ抜群の皮付きチャーシューは「山」という表現がぴったりの大迫力ビジュアル。肉塊は何層にも重なっていて、食べても食べても減らないのが嬉しい。無化調のスープでチャーシューの脂がじわじわ溶けて相乗効果を発揮。チャーシュー脂が浮いたスープは見た目ほど重くなく、じんわりとした旨味を感じられる。

チャーシュー山脈。ボリューム満点

まとめ

はじめてラーメンに「鮮度」があると感じた一杯。フードサイコパスは伊達じゃない。「七たて」はプロモーションワードではなく、味に直結するこだわりであることは一口目で分かる。心身共に満たされる新しい食体験だった。今度は『麺や七彩』で阪田さんが作る他のラーメンも食べてみたい。

ごちそうさまでした。

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ABOUTこの記事をかいた人

大阪府出身。関西学院大学卒業後、スカパーJSAT株式会社入社。コンテンツプロモーションやJリーグオンデマンドアプリの開発・運用等を担当。2020年に筑波大学大学院でスポーツ社会学領域の修士号を取得。スポーツ系出版社のライター&WEBサイト運営を経て新聞社へ。社会学、映画、読書、F1、競馬、スポーツビジネス、ラーメンが好き。