「山本屋本店」と「山本屋総本家」(豊田スタジアム)

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「ひつまぶし」「台湾まぜそば」「台湾ラーメン」……《白米に合うか否か》がご当地グルメの評価基準である私にとって、名古屋は食事の時間が最も楽しい街の1つ。今回はそんな名古屋メシの中で未開拓であった「味噌煮込みうどん」に注目。この料理は同じルーツを持つ『山本屋本店』と『山本屋総本家』が二大巨頭。何が違うのか。食べ比べをしてきた。

お店紹介①山本屋本店

店名:山本屋本店(エスカ店)

住所:名古屋市中村区椿町6-9先 新幹線地下街エスカ

営業時間:10:00〜22:00(ラストオーダー21:30)

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まずは「山本屋本店」から。名古屋駅周辺に店舗が集中しているので、観光客的に訪問頻度が高いのはこちらか。ただ、味は地元民向けだと言われている。理由は麺のパワフルさ。芯が残っているようにも感じる硬さ。生煮えと勘違いさせる食感こそ伝統らしい。

漬物は食べ放題。味が濃い料理において箸休めできる小皿の存在は大きい。福岡の『天麩羅ひらお』における塩辛のように、ちょっとしたオプションが案外人気を左右したりするものだ。

食べるべき一品:「名古屋コーチン入り」(2,190円)

名古屋コーチン入り

噂通り麺が硬い(しかし、味は染み込んでいる)。これまでの人生で経験してきた「煮込みうどん=フニャフニャ」という固定概念を覆す食べ応え。この硬さは讃岐うどんに代表されるコシとは違うもの。

スープは地元特産の赤味噌、白味噌にザラメを独自の技術でブレンド。土鍋で提供されるので、最後まで熱々を楽しめる。白米がとにかく進むのでおかわり自由が嬉しい。生卵を崩してマイルドにする味変はマスト。

麺量を増やしたり、ちょっとしたオプションをつけると会計は3000円を超える。庶民食のうどんにしては高い印象があるが、提供スピードや接客の丁寧さなど食体験トータルで考えると価値はある。

お店紹介②山本屋総本家

山本屋総本家_金シャチ横丁店

店名:山本屋総本家(金シャチ横丁店)

住所:愛知県名古屋市中区三の丸一丁目2番5号 名古屋城金シャチ横丁正門エリア義直ゾーンA棟

営業時間:10:30~17:30

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2025年に創業100周年を迎えたもう1つの山本屋。訪問したのは金シャチ横丁店。名古屋城観光する際に便利な場所。周辺には金シャチをフォーカスしたお土産屋やカフェもあるので名古屋感を満喫できるエリアとなっている。

名古屋城という定番観光地の敷地内でも混雑は許容レベル。土曜の13時到着で20分程度の待ち時間。注文から提供も早く、店員さんのお茶補充の気遣いも助かった。

食べるべき一品:「親子煮込うどん」(1,760円)

親子煮込みうどん

山本屋本店と比較すると麺が柔らかい。ラーメン二郎が一般化しつつある中で、この程度のワシワシ食感であれば抵抗を感じる人は昔より少ないのではないか。

うどんが冷めにくい信楽焼の土鍋は歴史を感じる風格。こちらの店舗でも土鍋の蓋を小皿代わりに使う。こうしたローカルルールも食を楽しくさせる。

スープはまろやか。八丁味噌の濃厚さはありつつも、麺を食べきったあとにも飲み続けられるほどのスッキリさを持ち合わせている。濃い味が多い名古屋グルメの中で家庭の味に近い。毎日食べても……は言い過ぎかもしれないが、週2はイケる。

優劣ではなく、食べやすさの点で万人受けするのはこちらの山本屋か。

まとめ

全国のご当地グルメを系譜の理解と共に食べると味わいが増す。今回紹介した2店舗は両方とも「山本にこみ」をルーツに持ちながら、現在の店舗は雰囲気や味が少し違う。素朴で奥が深い名古屋の郷土料理。堪能させていただいた。

ごちそうさまでした。

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ABOUTこの記事をかいた人

大阪府出身。関西学院大学卒業後、スカパーJSAT株式会社入社。コンテンツプロモーションやJリーグオンデマンドアプリの開発・運用等を担当。2020年に筑波大学大学院でスポーツ社会学領域の修士号を取得。スポーツ系出版社のライター&WEBサイト運営を経て新聞社へ。社会学、映画、読書、F1、競馬、スポーツビジネス、ラーメンが好き。