福岡将太選手や半田陸選手のようになりたい -敗戦との向き合い方-

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2023シーズン第13節・浦和レッズ戦。埼玉スタジアムで目にした光景は寂しいものだった。

失点直後に試合終了を待たず席を立つサポーター。試合後には不貞腐れたようにも見える態度でゴール裏に挨拶をする選手達。

ネガティブな側面をフォーカスして危機感を煽るつもりはない。ただ、前兆として無視できない事象ではある。勝てない時こそ選手とサポーターの一体感が必要にも関わらず、心の距離が離れていく悲しさ。

難しい時期に求められる心構えとは何なのか。

“負けてはいけない試合”に負けた時 -大阪ダービー2022-

2022年7月18日

福岡将太選手、半田陸選手らの選択

何度か書いている通り、私がガンバ大阪に何十年も惹かれている理由は「一体感」である。特に近年はあらゆるコミュニティが細分化している影響もあるのか、他者と同じ感情や思想を共有することが難しくなっている。何万という人とシンプルに「ガンバ頑張れ!」で繋がれるスタジアムでの感動は他の何物にも代えがたい。

しかし、最近は敗戦が続く状況にサポーターは選手(監督、フロント)を批判し、選手は(リアクションとして?)不貞腐れた挨拶を行い、サポーターがサポーターを批判する事例も出てきている。積み重なる相互不信。身内批判は負のスパイラルを生む。一体感にはほど遠い。

今年は長期間に及ぶ低迷を背景として、白けてた雰囲気もある。浦和戦後に相手サポーターの「J2大阪コール」に一部ガンバサポーターが手拍子で応えていたのが分かりやすい例。心配だ。

第三者の立場で言及するつもりはない。私も当事者としてゴール裏の雰囲気に同調する形でブーイングをした経験がある。スタジアムで他者の影響を受けずに行動するのは難しいことは理解している。既述の件も個々の本心とは違う形で集団心理に流された結果だったのかもしれない。それはゴール裏も、ピッチ上のチーム(選手達)もきっと同じ。

だからこそ、埼スタでの試合後挨拶で最後までサポーターと向き合い続けた選手もいたことを忘れてはいけない。そうした態度を取った中に福岡将太、半田陸ら在籍年数の少ない選手が含まれていたことは印象に残っている。在籍年数の長い年長者を含む他選手のリアクションを考えれば、彼らの選択は簡単じゃない。

試合直後は傷心したが、時間の経過とともに思い出す頻度が増えたのはそんな彼らの真摯な姿だ。振り返ればG.W.初戦のアウェイ鹿島戦でも試合前にゴール裏に応援を呼び掛けたのはこの2人だった。

加入1年目ながらサポーターと向き合う姿勢を示す半田選手

「難しい時期に求められる心構えとは何なのか」

現時点での答えは、当事者でいること。目を背けないこと。

不貞腐れるのは一番簡単な選択だ。客観視を気取ってクラブを批評したり、無粋に冷静さを装うことも同じ。しばらく厳しい試合は続きそうな気配だが、どんな結果であっても福岡選手や半田選手と対面した時にサポーターとして恥ずかしくないように振る舞いたい。

Photo:おとがみ

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大阪府出身。関西学院大学卒業後、スカパーJSAT株式会社入社。コンテンツプロモーションやJリーグオンデマンドアプリの開発・運用等を担当。2020年に筑波大学大学院でスポーツ社会学領域の修士号を取得。スポーツ系出版社のライター&WEBサイト運営を経て新聞社へ。社会学、映画、読書、F1、競馬、スポーツビジネス、ラーメンが好き。