「トシ、サッカー好きか?」でお馴染み、掛川市の『さわやか』で堂安律の“スーパーアシスト”をつまみに話に花を咲かせる。静岡県で“幻の左”を目撃したちょっとした奇跡に対する興奮は、試合後数時間経っても続いていた。あのワンプレーで律の未来が一気に開けたような気がした。
さらに律のアシストでゴールを決めた選手が清水にルーツを持ち、ジュビロ磐田に対するライバル心を隠さない長沢選手であるという点にもドラマがある。この夜、エコパスタジアムにはサッカーの神様がいた。
カタルシスの理由
アカデミー出身の選手に特別な想いをサポーターが一定数いることは知っていたが、律が活躍した今節、彼らの気持ちが少しだけ分かった気がした。それは今年から設立された「ガンバ大阪U-23」によって若い選手達の成長過程を応援する機会を得たからだ。
トップチームでのチャンスがなかなか巡ってこない中でも、U-23で活躍を続ける律の姿を見続けてきたからこそ、今節の活躍にカタルシスがあった。U-23のプレーを見ているサポーターは皆、今節の活躍が決してサプライズではないことを知っている。なんなら「当然の結果が出た」くらいに思っている。けど、嬉しくない訳ではない。最高である。
私も年齢を重ねつつある証拠だろうか。スタジアムでの応援時に「やったぜ!」という自分本位なものではなく、「良かったね」の感情が増えつつある。若手の応援を通じて、サポーターライフの楽しみ方の幅が広がりつつあることを感じた夜だった。律、おめでとう。
Photos:おとがみ

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