ガンバ大阪U-23の活動1年目も終盤戦。厳しい試合内容が続いている。イージーミスも多く、勝負所を理解していないプレーが目立つ。結果が出なければ観客数も減り、閑散としたスタジアムも影響するのか、緊張感を感じさせないピッチ上の雰囲気も気になるところ。大量失点の試合も含め、メンタル面での疲労(気持ちの切れ)も感じさせる。
J3は練習試合ではない。クラブは安くないお金を投資してU-23を運営しているし、観客はチケット代を払っている。この環境が当たり前ではないことを、チーム内で再確認した方がいいのではないか。大敗の試合後に、選手や監督がチームの成長を評価する前向きなコメントを残していることが多々あるが、サポーターとの温度感の差を感じる。観客数の減少はその証拠だ。
「育成」という言葉が甘えを生んではいけない。結果を求めて戦った先にだけ成長がある。
マネジメント的に難しい部分があることも理解している。定期的にトップチームの選手がコンディション調整の場としてU-23に出場することで、チームとしても、選手としてもリズムが失われている。運営1年目ということもあり、今年はトライ&エラーを繰り返すフェーズ。来年以降は改善されるはず。
個人的には「育成組織ではなく、結果を追求するチームである」という活動コンセプトを支持してU-23の試合会場に足を運んでいる。全試合勝って欲しいとは思っていない。厳しい試合が続くことも覚悟していた。ただ、もっと貪欲に勝利に固執するプレーが観たい。
オーバーエイジを補強するという考え方
そんな物足りない試合が続くU-23を牽引するのがOA(オーバーエイジ)の選手だ。シーズン序盤の二川選手や、最近の試合では小椋祥平選手が格の違いを見せている。球際での激しさをはじめ、コンディション調整でプレーするトップチーム選手とは明らかに違う本気度に、私も大いに心を揺さぶられている。あの姿勢こそ真剣勝負の場で求められるものだ。見本となるベテラン選手が今後もU-23には必要ではないか。
シーズン終盤ということもあり、最近は来期の編成に関する報道が増えているが、U-23においては“OAの補強”という可能性はないだろうか?無論、OA選手の立場から考えた場合、シーズンを通じて若手選手とプレーを続ける心理的ハードルは高い。現実的ではないのは承知の上だ。ただ、カテゴリ的には同じ(J3)舞台で戦うベテラン選手を獲得できれば、チームに与える効果は大きいだろうなと、妄想半分で考えている。
妄想ついでに話を進めるが、例えば橋本英郎選手を長野パルセイロから呼び戻すことができたら最高だ。言語化能力も高く、言葉でも若手に影響を与えられる。OB選手ということもあって興行的にも集客への貢献度も期待できる。レジェンド(クラブへの貢献度が高い選手)の処遇は近年よく議論されるテーマだが、相手側(OB選手)が求める条件と合致すれば、そういう選択肢もあるのではないかと、期待を込めて書いた次第。
最後に、OAとしてガンバ大阪U-23でプレーした二川選手や小椋選手に感謝の気持ちをここに示すと同時に、J3でのプレーが今後の充実したキャリアに繋がることを祈っています。
Photos:おとがみ
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