先日、都内で開催された「ブラインドサッカー」のセミナーに参加した。講師は日本ブラインドサッカー協会理事長の釜本美佐子氏。ガンバ大阪初代監督である釜本邦茂氏の実のお姉さんである。釜本美佐子氏は病気により視力を少しずつ失っていく中で、縁あって日本ブラインドサッカー協会理事長へ就任。現在はほぼ視力を失われており、曰く見える世界は「真っ白な状態」。
ブライドサッカー普及への道のり
日本のブラインドサッカーは草創期。プレーヤー人口を増やしていく事が当面の課題とのこと。ただ、視覚障害者は引きこもりがちになってしまうらしく、一筋縄ではいかないよう。背景には、視覚障害者の両親や先生などが過保護に接してしまう(運動する事に対してストップをかけてしまう)ことがあるのだという。
東京オリパラにむけて、障がい者スポーツに興味を持つ方を増やすアプローチを各関連企業や組織が積極的に行っているが、今日の話を聞いて「観るスポーツ」以上に「するスポーツ」としての人口をどれだけ増やせるかという視点が自身に抜けていたことを自覚した。釜本さんが発した「(目が見えなくても)ピッチの中には自由がある」という言葉が印象的。ブラインドサッカーをプレーする事で救われた人生があり、新たに見えてくる世界がある。スポーツをプレーする喜びに、健常者と障がい者の違いはないのだろう。
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