現時点でアジア最強クラブであろう広州恒大を生で観るために、ACL・対柏レイソル戦が行われる日立台へ向かった。「まったりとレモンサワーでも飲みながら観戦しよう」と思って購入したビジター指定席は、広州恒大サポーターに占領されていた。私の席にも当然の顔で中国人が座り、大声で周りと談笑していた。私に彼らに対して自席であることを主張する勇気はない。この日、日立台に私の居場所はなかった。
不幸中の幸いは、アウェイ指定席の入口で広州恒大サポーターがユニホームを無料配布していたことだ(本記事のキービジュアル参照)。宗教上の問題からそのユニホームをスタジアム内では着用しなかったが、部屋着くらいにはしてやろうと思っている(肌触りが良い生地を使っている)。ちなみに、この無料配布作戦で一定数の日本人が赤く染まっていたことを記録しておく。中国は金で日本人サポーターも買えてしまう。
本物の広州恒大サポーターはいたのか
90分間の立ち見で感じたのは「本物の広州恒大サポーターはいたのか?」ということ。赤いユニホームを着た集団の中には日本語を話している人も多く、留学生や日本在住の中国人が多く動員されたことが推測された。私の前に座っていた若者はずっとスマホでゲームをしていたし、おばちゃんは試合中もお弁当に夢中だった。ボールが相手陣内に運ばれるだけで大声援が飛ぶ客層から考えても、多くがサッカーを知らない層だ。殺伐とした日中戦を第三者として楽しもうと思っていたので、少し拍子抜けしてしまった。
ガンバ大阪のACLの戦いも再開。対戦相手は韓国の強豪クラブ・全北現代。ここに勝てば広州恒大と対戦する可能性がある。アウェイ(中国)での広州恒大サポーターは日立台で見た雰囲気とは違う応援をするはず。そんな彼らと現地で対峙してみたい。日立台で席を占領された恨みは広州で晴らす。

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