日大アメフト部の悪質タックル問題から考えるサッカー日本代表応援論

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「スポーツ」は「disport」が語源とされている。「Dis=away(離れる)」「port(港=労働)」。つまり、スポーツは遊びなのだ。しかし、いつからかスポーツを遊びと捉えない考え方が主流になってきた。遊びでなくなると、心に余裕がなくなる。

勝つためには手段を選ばない結果として、起きてしまった「日大アメフト部の悪質タックル事件」。悪質タックルをした学生はこう発言している。

「アメフトが好きではなくなった」

連日報道されるニュースを観ながら他人事ではないなと思った。

「楽しみます」を受け入れられる日本サッカー界に

「ワールドカップは結果がすべて」

ここ数週間、メディアを通じて同様の趣旨の発言を何度も聞いている。これが「勝つためには何をしてもいい」という意味ではないことは分かる。ハメスロドリゲスが水を飲んでる隙にスライディングをする選手はいないだろうし、西野朗監督が選手に「やらなきゃ意味ないよ」とも言わない。

ただ、直接的ではないにせよ、勝利を求めて極端なプレッシャーをかけている点においては「日大アメフト部の悪質タックル事件」に通じる部分があるのではないかと感じている。同時に、そうした世間のプレッシャーにさらされる選手達の精神面を心配している。

最近は試合前に「楽しみます」と話す選手が減ったが、楽しんでほしいと思う。4年前、ワールドカップを現地で過ごして一番感じたのは「ワールドカップはお祭りだ」ということ。とにかく楽しんだもの勝ちの雰囲気があった。

インタビュー -ブラジルワールドカップの思い出-

ワールドカップの価値は勝利以外にもたくさんある。それらも評価されるような大会になることを密かに期待している。

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1984年生まれ、大阪府出身。関西学院大学卒業後、スカパーJSAT株式会社入社。コンテンツプロモーションやJリーグオンデマンドアプリの開発・運用等を担当。2020年に筑波大学大学院でスポーツ社会学領域の修士号を取得。現在はスポーツ系出版社のライター&WEBサイト運営。ビジネス関連のテーマを中心に取材・執筆。F1と競馬も好き