ヴァンフォーレ甲府の多様性と無策のガンバ

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サポーターの声援が試合内容とシンクロしていると感じる時がある。声援量が高まりに比例して、選手達の運動量もあがる……気がする。上西小百合先生に聞かれたら「サッカーの応援しているだけのくせに、なんかやった気になってるのムカつく」と一蹴されるだろう。声援(応援)は信仰に近い。信じる者は救われる……そう思って毎週スタジアムに行っている。今週は甲府へ。

今回の記事は甲府サポーターについて。

ヴァンフォーレ甲府は守備的な戦術で戦うクラブだ。監督が変わっても、最終的には堅守速攻のサッカーに回帰している。守備的なサッカーを「つまらない」と考えるガンバサポーターとは違うメンタリティを甲府サポーターは持っているように見える。耐えて耐えて耐えて耐えて……数少ないチャンスにかける声援。我慢した時間が長いほどカタルシスは大きい。

話題のかりそめ天国看板

選択肢の豊富さ

ピッチ上は守備的でも、オフザピッチでは攻撃的なのが甲府のスタイルである。アウェイサポーターも対象とした抽選会、ハーフタイムの花火、モノマネタレントショー、ゆるキャラ、ご当地グルメ充実のスタグル……。そうした多様性の象徴が企業広告の看板で、話題の「かりそめ天国」看板の姿も。何がきっかけでファンになるかは分からない。重要な企業努力だと思う。

一方、ガンバのサッカーは多様性とは真逆の道を進んでいる。カウンターという甲府戦典型の負け方。無策ぶりを露呈するような試合内容に失望した。強いてポジティブな項目をあげるのであれば、ガンバの敗戦(ホームクラブの勝利)によって、いつもは混雑するスタジアムからの帰り道に渋滞がなかったことくらいだ。

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1984年生まれ、大阪府出身。関西学院大学卒業後、スカパーJSAT株式会社入社。コンテンツプロモーションやJリーグオンデマンドアプリの開発・運用等を担当。2020年に筑波大学大学院でスポーツ社会学領域の修士号を取得。現在はスポーツ系出版社のライター&WEBサイト運営。ビジネス関連のテーマを中心に取材・執筆。F1と競馬も好き