毎年2月は「ゆうばり映画祭」の仕事で札幌に滞在していた時期があった。出張初日は今回紹介する「だるま」のジンギスカンを皮切りに、カラオケ(お腹を空かせる)→「はちきょう」のつっこ飯→「麺屋 雪風」のラーメンをハシゴするのが会社の伝統として受け継がれていた。疎遠になってしまった“札幌の味”に再会したい……そんな想いで再訪。思い出の味は今でも最高だっだ。
お店紹介
店名:成吉思汗 だるま(5.5店)
住所:北海道札幌市中央区南5条西5
営業時間:17:00~翌5:00
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昭和29年創業の老舗。すすきのエリアで6店営業されており、その人気から店舗数は随時拡大中である。今回訪問したのは本店から程近い「5.5店」。複数店舗あるにも関わらず平日・休日問わず大行列は必至。なお、予約はできない。
営業開始時間30分前(16:30)到着で約30人の入店待ち。開店20分前に店員による列整理が行われ、私の真後ろにいた方は「(1セット目では)入れません」と案内されていた。開店30分前を過ぎてから急に待機列が長くなった印象もある。早めの訪問が吉。
店内の座席はカウンターのみ32席。1人1台の特注スリット鍋が準備されるので、スタイル的には一人焼肉に近い。実際、1人客がかなり多い。提供スピードも早いので客の回転は早い(45分~60分程度の滞在時間か)。店員数も多く、テキパキ動く。予算は約1万円/人。
食べるべき一品:「成吉思汗」(1280円)
肉メニューはシンプルに3種類。数量限定の「上肉」と「ヒレ肉」は売り切れ必至。全部美味しい。宿泊したホテルでも朝食ビュッフェでジンギスカンが出たが、まるで違う食べ物。だるまのジンギスカンは旨味のみ。一般的なジンギスカンに感じるクセ(独特な風味など)は皆無で、その新鮮さは一口目で理解することができる。この店では毎日生の「マトン」(生後2年以上の羊肉)を仕入れており、店内で切り分けて提供している。
私の馬鹿舌では「上肉」と「成吉思汗」の明確な違いを見分けることは難しい。強いて言えば、「上肉」の方が肉厚で、脂身も含めてジューシー感があるか。「成吉思汗」は一皿の中にマトンの様々な部位(肩ロース・モモなど)が入っているのが特徴。色んな味を楽しめるのが嬉しい。
そして、ジンギスカンの旨味を引き出しているのが「タレ」。女将さんが毎日開店前に仕込んでいるらしい。途中でニンニクや唐辛子を追加して味変すると旨味倍増。白米が進む味なので、食べ過ぎには要注意。
まとめ
肉(ジンギスカン)の話を中心に進めてきたが、実は「だるま」最大のおススメメニューは“野菜(170円)”である。同意してくれる「ダルマ」ファンは多いのではないか。席に着くと同時に半自動で鍋にセットされる野菜(羊脂、タマネギ、ネギ)がジンギスカンの上質な脂を吸収してくれるのだ。後半戦は野菜で白米が進む。
美味い肉と野菜、カジュアルさと迅速さを兼ね備えた接客、抜群のコスパ……長年愛されている理由が分かる。ごちそうさまでした。
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