考え尽くして、生み出したコトバの意味 -インタビュー記事を書きながら考えていること-

メディア寄稿実績

ありがたいことにインタビュー記事を他媒体に寄稿させていただく機会が増えてきた。ブログ運営にマンネリを感じていた中で、「他媒体で書く」は今年度の目標としていたので嬉しい。今回の記事では、そうしたインタビュー記事を書きながら考えていることを整理する。

Jリーグ・ガンバ大阪サポーターがブログを書き続けてきた理由

感謝の気持ちがモチベーション

特定の媒体には所属せずフリーで活動しているので、世間の関心や話題度ではなく、純粋に「自分が話を聞いてみたい人」に対して取材を申請している。“人間関係は鏡である”……は大切にしている人生訓の1つだが、相手への強い関心が伝わっているのか、取材対象者はいつも凄い熱量でインタビューに応じてくれる。だからこそ、取材終了後は感謝の気持ちと共に「この人(仕事)の魅力を面白く編集して、世の中に広めたい」と、高いモチベーションで記事を書くことができている。すべての記事に対して、魂を込めて完成させたことを心から誓える。

メディア寄稿実績

取材を通じて感じるのは、偏った考え、狂気、覚悟……どんな業界でも最前線を走る人はどこかオカシイ部分があるということ。万人には受け入れられないかもしれないが、だからこそ(一部ファンの中で)熱狂を生み出せる。取材の度に、批判を恐れず“突き抜ける”必要性を痛感する。現代を生き抜く術を学ばせてもらっている。

インタビュー相手は、もはや自分

言葉は考えて、考えて、考え尽くした先にしか出てこない。これは(自分語りではない)インタビュー記事でも同じ。インタビューを録音したテープを再生し、文字に起こし、記事として読みやすいように編集する。「相手はこういうことが言いたかったのではないか」「この表現の方が読者に伝わるのではないか」……編集(記事執筆)は取材相手のことを突き詰めて考える時間でもある。テープを繰り返し聞いて、相手の考えや雰囲気を自分の中に取り込んだ上で、言語(原稿)化する。そして、記事が完成した時に思うのだ。

「本人よりも取材対象者のことを理解したかもしれない」

そんなことは起こりえないことくらい理解している。ただ、完成した記事を相手に読んで(確認して)もらった際に「そうそう、こういうことを言いたかったんだよ」「うまく補足してくれてありがとう」なんて感想をもらうと、あながち可能性がないとも言い切れない。

インタビュー取材を重ねるごとに、自分の中に多様性が育つような感覚を得ている。相手の考えを消化し、言語化するという行為は、感覚的にはもはや“自分語り”に近い。

記事を書くということ

自分にとって、インタビュー記事を書く時間は大切なものだ。人の想いや仕事を伝える仕事はやりがいを感じるし、夢中にもなれる。現在、仕事と並行して夜間に大学院に通っているのも、相手の言葉をより深く理解し、正しい言葉で情報を発信できるようになるためだ。サッカーの価値はお金や勝利だけでは測れない。今後もインタビュー記事を書くことで、多様なサッカーの在り方、魅力を伝え、ファン・サポーターにとってサッカーを評価する新しいモノサシを提供できることがあれば、それ以上の喜びはない。

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ABOUTこの記事をかいた人

1984年生まれ、大阪府出身。関西学院大学卒業後、スカパーJSAT株式会社入社。コンテンツプロモーションやJリーグオンデマンドアプリの開発・運用等を担当。2020年に筑波大学大学院でスポーツ社会学領域の修士号を取得。現在はスポーツ系出版社のライター&WEBサイト運営。ビジネス関連のテーマを中心に取材・執筆。F1と競馬も好き