歴史は繰り返す -清水エスパルス戦の戦い方に想う-




清水戦におけるガンバの戦い方を見ながら、所属する大学院の指導教授の言葉を思い出した。

「社会のあらゆるものは行ったり来たりするんですよ」

宮本ガンバのサッカーとは?

4-2というスコアや、試合終了間際の失点に「ガンバらしいな……」と懐かしさを覚えたサポーターが一定数いたことを知っている。“大量得点大量失点”でお馴染みのガンバ大阪は過去の姿なのだ。

「超攻撃」時代はハイリスクハイリターンで優勝も降格も経験することとなり、その反動は長谷川健太監督招集という形で現れた。しかし、長谷川健太監督の「超守備」時代も結果的にはハイリスクハイリターンだった。3冠は得たものの「勝たなきゃ何も残らない」などと評されたマネジメントは選手・サポーターの心が離れていく結果を招いた。

スケープゴート -“ガンバらしさ”を失った原因-

そして、(クルピという気の狂いは割愛するとして)宮本恒靖時代である。言わずもがな「超攻撃」時代の中心選手で、西野監督がツネを「ポジションはセンターバックだが攻撃的な選手だと捉えている」といった旨の発言をしたことをよく覚えている。そんな宮本監督がセンターバックの補強にビルドアップ能力を重視したという話も面白い。

2019年ガンバ大阪オフィシャルイヤーブックに載っている宮本監督インタビューの一節。

「まずはボールを大事にすること。サッカーなので自分たちがボールを握れる時間ばかりではないですが、できるだけその時間を長くしながら、攻撃を仕掛ける。」

「ポゼッションサッカー」という言葉を初めて意識したのは2005年のガンバ大阪を応援している時だった。セオリーだと思っていたことを無視して、自陣敵陣を問わずボールを繋ぎ倒し、異常な数の決定機を生み出す。自分の中で“正しいサッカー”なんてものは存在しないが、“大好きなサッカー”と問われれば2005年~2008年頃のガンバ大阪をあげる。当時から「こんなサッカーは人生でもう二度と見れないかもしれない」と覚悟はしていたので、その瞬間を精いっぱい応援した。

同じくイヤーブックのヤットのコメント。

僕の中での『GAMBAISM』は『魅了して勝つ』ってこと。そういう言うと、昔からのガンバを知っている人は05~08年あたりの時代が真っ先に思い浮かぶだろうけど、あの時と今は選手もサッカーも違うから。当時の攻撃力を再現することはできない。ただ、ツネさんの中でもおそらくはああいう形に近づけながら、魅力して勝つことを理想としているはずですから。

こうした当時を知るメンバーのコメントに心躍らせた。あの大好きなサッカーに近いものがもう一度観れるかもしれない。そして、清水戦。縦への速さを意識し過ぎた開幕戦から遅攻が改善され、丁寧にパスをつなぎポゼッションの中で隙を突こうとするサッカーにはどこか懐かしさを覚えた。そして、生まれた1点目のゴール。

これは原点回帰ではない。2005年~2008年と比較することはあまり意味のあることではないし、ヤットが言う通り当時のサッカーは再現できない。ただ、「ガンバらしいサッカーだな」という感想は持った。

快晴のスタジアム

2019年3月号「フットボリスタ」内に「クラブのゲームモデルを作っているのは、ある意味ファンです」というインタビューが掲載されている。フロント、GM、監督……とクラブ関係者が共通するプレーモデルへの価値観を持つことが勝つためには必要で特にファンが重要であるという内容。この文脈でガンバを考えればサポーターから多くの支持を集めるゲームモデルの答えは明確ではないだろうか。

とはいえ、スムーズにはいかないであろう。攻撃も守備も試行錯誤するだろう。ただ、間違いないのは今のチームスタッフの顔ぶれや、これまでの経緯的に今シーズンはGAMBAISMとは何かを問い続けるべきタイミングであること。

私の中で答えは出ている。だからこそ、宮本ガンバをブレずに応援するだけだ。

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ABOUTこの記事をかいた人

ガンバ大阪サポーターブロガー。東京在住30代男性。衛星放送会社勤務を経て、筑波大学大学院でスポーツ社会学修士。サッカー専門媒体での執筆活動も行う。週末ダイエットフットボーラー。趣味は炭水化物抜きダイエット。好きな食べ物はカレーライスとラーメン。