Jリーグは今年25周年。長く見続けていれば、チームにはサイクルがあることを理解できる。ガンバが序盤戦で苦しむのは、対戦相手を考えても想定内。決して卑屈になっている訳でも、勝利を望んでいない訳でもなく、冷静に敗戦を“まだ”受け入れられている。
連敗の中にも中村敬斗という怪物の登場や、福田湧矢の抜擢は、ここ数年マンネリに苦しんでいた身としては心地良い新風。今節はかねてからクルピと相性が良さそうと期待感の高かった井出遥也選手も出場し、若い3人が揃ってプレーする時間帯にはガンバの近未来を垣間見た気がした。若手にありがちな失点につながる判断ミスも未来への投資だと前向きに捉えている。
しかし、現状を許せないガンバサポーターも存在するようで、ゴール裏からは「いいから前線にボールを放り込めよ!」など、状況を考慮しない結果至上主義な罵声も一定量聞こえてきた。
大学時代に心理学を勉強した際、人のストレスの原因は突き詰めていくと「食欲」「性欲」「睡眠欲」に起因するケースが多いと聞いた。ガンバの敗戦程度のことを我慢できずに罵声を飛ばしてしまう貴兄は、上記のいずれかが満たされていない可能性がある。その点、私のストレス対策は万全だった。
初めての密輸
カシマスタジアムにおいて「密輸」は文化だ。Jリーグ最強スタジアムグルメを自分たちのだけのものにせず、動線的に隔離されたアウェイサポーターにも運んでくれる、心優しき鹿島サポーター達によって積み重ねてきた歴史である。
ただ、私には鹿島サポーターの友人がいなかった。密輸を横目に指を咥えながらモツ煮の列に並ぶ日々。
「健太、はよ辞めろや!!」
スタジアムでまともな食事をできず、敗戦後に荒れた時もあった。そんな私にもついに春が訪れる。鹿島サポーターの友人ができ、念願の密輸が実現したのだ。
居酒屋ドリームの「ハラミメシ」。スタジアムグルメのクオリティを遥かに超えている。これを食べるためにスタジアムに来るファン・サポーターがいても全く驚かない。それくらい美味しかった。スタジアムへ向かう道中、サービスエリアグルメの誘惑に勝った甲斐があるというものだ。
これを食べた私は昨年までの私ではなかった。食欲を満たせば人は余裕を持てるようになる。サポーターにはクラブが置かれているその時々の状況によって求められる態度がある。新監督になり、若手が多く起用されている序盤のチームに対して多くを求めることは正しいのか。
まずは食え。話はそれからだ。
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居酒屋ドリーム店主の宮内と申します。
密輸でのハラミメシお買い上げありがとうございました。
また是非カシマスタジアムへ^ ^