栄枯盛衰。諸行無常。
平家物語以上に今年のナビスコカップ決勝はそれを感じる試合内容だった。2014年シーズンの3冠、ACLでの健闘……自信がいつの間にか慢心に変わっていたのかもしれない。ユニホームの胸に光る星が増える度に「これまで以上にタイトルへの欲が出てきた」という定番の選手コメントに嘘はないだろう。ただ、この試合に関しては2012以降タイトルから離れている鹿島アントラーズの方が、勝利への執着心が明らかに高かった。負けるべくして負けた。ここまでの完敗は久しぶりだ。
勝者のメンタリティとは
精神論はバカにできない。重要な試合ほどポイントになる「球際の強さ」「運動量」のベースは気持ちだ。これは選手のコメント、自身の選手としての経験からも1つの事実だと思っている。長谷川健太監督就任以降、ガンバは戦えるチームになった。J2への降格や、宇佐美選手の海外挑戦からの帰還など、悔しさをバネにして成長した側面もあった。
今、ガンバは何をモチベーションに戦っているのだろうか。「勝者のメンタリティ」とは何なのか。
主力としてのタイトル獲得経験がない井手口選手や西野選手ら、若手選手がこの悔しさを糧に今後のガンバを牽引してくれることを期待したい。ベテランの「勝者のメンタリティ」と若手の融合。鹿島はそういうチームだったように感じた。この敗戦から学べることは多い。
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